誰かが言わねば

~誰も本当のことを言いたがらない。誰かが言わないといけないことだから、私が言おう~

ピカソの絵なんてタダでもいらない

あなたはピカソの絵がほしいですか?

ピカソの絵をあげると言われたらもらいますか?

 

まぁ普通はもらいますよね。

それはピカソの絵が好きだからですか?

それともピカソの絵に価値があるからですか?

 

私の場合はピカソの絵に価値があるからです。

もし何らかの理由で転売できないなら、あんなものタダでもいりません。

おっきくって邪魔になりますし、保管するだけでもお金がかかりそうですし、そもそもピカソの絵を見て感動なんかしたことないですし、転売できないならほしいと思う理由がありません。

 

世の中の大半の人は私と同じように、ピカソの絵には価値があるということになっているからピカソの絵がほしいのではないでしょうか。転売できないとしてもどうしてもピカソの絵がほしいんだ、という人はごく一握りです。

転売できないとしてもピカソの絵を持っておきたいと思う人の大半は「ピカソの絵を持っている」というステータスをほしがっているだけではないでしょうか。絵としての素晴らしさを感じて「どうしてもこの絵を手元に置きたい」と思っている人はさらにごくごく少数ということになります。

 

ここでひとつの疑問が浮上します。それは「ピカソの絵に価値があるから」という理由でも「ピカソの絵を持っているというステータス」でもなく、自らの審美眼で「どうしてもこの絵を手元に置きたい」と思っている人が本当に一人でも地球上に存在するのか?ということです。あんなワケの分からない絵を薄暗い隠し部屋でこっそり眺めていて何か嬉しいのだろうか?本当にそんなことのために大金を払う人が存在するのだろうか?と私は思ってしまいます。

 

そういう人が一人でも存在するのか、そういう人が一人も存在しないのか、この違いは大きいのではないでしょうか。

一人でも存在するのであれば、ピカソの絵は私なんかには理解できないものの本来は価値のあるものだということになります。しかしそういう人が一人もいないのであれば、本来は価値のないものを数億円で取り引きして、そんなバカバカしいことをステータスだと感じている人達がいるということになります。この違いは大きいですよね。

 

薄暗い隠し部屋でこっそり絵を眺めて「数億円の価値の絵をこっそり所有している喜び」を感じる人ならいそうな気もしますが、「この絵、好きだわー、誰にも内緒でずっと眺めてたいわー」という人が存在するとは思えないのですが…どうなんでしょう。

 

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